貯蓄型保険(個人年金保険)がおすすめできる場合は限定的!おすすめできる2つの状況を解説します。

お金の増やし方 貯金と資産運用

貯蓄型保険を調べると、掛け捨て型の保険と比べている場合が多いです。しかし、純粋な貯蓄型保険は保険と言いつつ、保険的な機能はほとんどありません。

貯蓄型保険というのは月に一定額ずつ振り込んで、満期になると、少しの利息が付いて返ってくるというのがおおざっぱな仕組みです。

なので、貯蓄型保険と比べるべきなものは株や投資信託等の資産運用です。

貯蓄型保険に死亡保障などの保険的な機能を求めると、戻って帰ってくる金額が減るため、投資商品としては魅力が下がってしまいます。

この話は難しいので、とりあえず貯蓄型保険は保険とは別にして考えるべき。貯金や株や投資信託と比べるべきだと思っておいてください。

結論:お勧めできる場合は限定的で下記の2つの場合

結論から言うと貯蓄型保険に入っている人は多いですが、貯蓄型保険をお勧めできるのは下記の2パターンしかありません。

  • 年10万円以下程度のごく少額しか貯金できず、その上で節税効果を得たい場合
  • 株に資産の半分程度を投資していて、比較的に安全な資産として運用したい場合

この2パターンを理解するためには貯蓄型保険について勉強する必要があるので、まず貯蓄型保険の説明をさせてください。その上でお勧めできる2パターンについて説明したいと思います。

貯蓄型保険とは多く見積もっても年利1%程度しか出ない商品

バブルの時代の貯蓄型保険は年利5%程度の商品もあったようですが、現在、年利が1%行く商品は日本に(ほぼ)ないです。

積極的な資産運用を行うものは年利1%を超える場合がありますが、その場合には資産運用に失敗した場合元本割れするリスクがあります。

あれ、保険の販売員の説明ではなんか10%位は増えますって言ってなかったっけと思った方。それは利率(年利)ではなく、返戻率のことです。

現在では一番利率が高い貯蓄型保険でも30年で10%程度(返戻率が10%ということ)増えればいいとされています。年利に換算すると、1%行くものは日本にはないと言って良いでしょう。ちなみに30年で10%増える場合の年利は0.6%です。また、詳しい計算は省きますが、多くの貯蓄型保険は節税効果を加味しても年利1%程度にしか行きません。

もし、現在加入している保険の年利が知りたい場合は以下のurlの「目標金額達成のためのリターンを計算する」のタブを使って計算してみてください。下の図で解説しています。

https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/saving/simulation/(楽天の年利計算のサイト)

一番右のタブを使ってください!図の計算結果は返戻率10%の場合の年利を計算したもの

株式投資を行えば年利3%~5%程度は安定的に増やせるとされています。もちろん一年一年着実に3%増えるわけではありませんが、それでも貯蓄型保険はだいぶ利率の上で損していることがわかります。損した分は保険会社がもらうわけですね。なので、保険会社はいいビルをたくさん持っていて高給取りの人が多いわけです。

貯蓄型保険の節税効果はいくら?

貯蓄型保険には満期で返ってくるときに増える分だけでなく、節税効果もあります。

貯蓄型保険は個人年金保険料控除という控除があり、節税になります。

個人年金保険料控除の節税効果は年8万積み立てると最大になり、それ以上積み立てても節税効果はありません。年8万積み立てた場合は下のグラフを参照していただけると良いのですが、所得税は40000円、住民税は28000円控除されます。

赤枠のところに注目してください! 公益財団法人 生命保険文化センターhpより一部改変

これはこの額そのまま税金が減るわけでなく、この分だけ収入が減ったとみなされるため、自分の年収によって減る税金の額は違いますが、概ね以下の節税効果があります。

  • 課税所得が300万~700万の方は11000円
  • 課税所得が700万~900万の方は12000円
  • 課税所得が900万~1800万の方は16000円

年間8万円かけて税金が1万6000円減るなら結構お得ですよね?

しかし、多くの方は年間何十万もかけてしまうため、節税効果が投資した金額に対して薄れている場合が多いです。

また、節税効果を最大にしようとすると年間8万円までしか積み立てられないため、月の積み立て額は6000円程度。30年積み立てても240万程度の積み立て額にしかなりません。なので、老後の資金としてあてにするには額が小さすぎます。なので一番効率よく貯蓄型保険を使おうとするとどうしても小口の資産運用になってしまいます

貯蓄型保険のメリット&デメリット

貯蓄型保険は「保険」という名前はつきつつも、純粋な貯蓄型保険は保険的な内容はなく、貯金や投資信託、株の運用等と比べるべきものです。

貯蓄型保険の貯金や株の運用と比べた場合のメリット&デメリットを書いていきたいと思います。

貯蓄型保険のメリット

  • 何年後にいくらもらえるかが決まっているためわかりやすい
  • 天引きされるため積み立てやすい

保険会社のパンフレットを読めば、何年後に解約するといくらもらえるというのがわかります。また、いくらもらえるか決まっているため株の運用等と比べて、日々の値動きもないですし、気持ちがぶれることがありません。

また、一度口座から引き落としする設定にすれば、自動的に引かれていき、解約する場合も保険会社から解約を踏みとどまるように言われるため、ずぼらな人でもためやすいです。

個人的な話をすると、親戚にお金に対して非常にルーズな人がいて、借金も多かったのですが、貯蓄型保険には手を出していなかったため、亡くなったときに借金を相殺できました。簡単に解約できないことは人によってはメリットにもなるということを身をもって知らされました。

貯蓄型保険のデメリット

  • 株式投資と比べて利率が極端に悪い
  • 早期解約の場合非常に損をする
  • 会社が倒産する場合がある
  • インフレした場合には株と比べて損になる

デメリットを上記のリストに並べてみました。

まず、株式投資と比べて非常に利率が悪いです。毎月1万円を30年積み立てた場合、

  • 貯金では年間12万円のため、360万円
  • 貯蓄型保険(年利1%と仮定)の場合、約420万(+60万)
  • 株式投資で年利3%で運用した場合は約580万(+220万)

となります。株式投資のほうが圧倒的に増えていることがわかります。なので年利が1%なのか3%なのか5%なのかということは非常に大事なのですね。

また、早期解約の場合大きく元本割れすることも大きなデメリットです。60歳以降に受け取ると決まっている場合はいいですが、子供の教育資金が急に必要になったり、大病を患ったりといった、若いころの大きなリスクに対して、損する可能性が非常に高くなることは保険と言いつつ、リスクに対する備えができていないことになります。

また、保険会社が倒産するリスクもあります。日本でも保険会社は何度か倒産しています。倒産した場合でも今まで元本は保証されたのでそこまで大げさにリスクを感じる必要はありませんが、予定した金額をもらえない可能性があることには注意が必要です。

更にはインフレした場合は株式投資のほうがリターンが大きいとされています。インフレした場合、株はインフレした分株価が上がるのですが、貯蓄型保険はもらえる額が一定のため、インフレした分だけ実質的に受け取れる金額が目減りすることになります。

貯蓄型保険をお勧めできる2つのパターン

多くの場合において貯蓄型保険は第一にすすめられるものではありません。

節税効果が気になる場合は資金拘束があるというデメリットも似ていて、節税効果もより強力なidecoをお勧めします。

資産を増やしたい、最大化したいという方はまずはNISA米国株インデックス投資をお勧めします。勉強すれば個別株投資も良いと思います。

その上で貯蓄型保険がおすすめできる2つのパターンを見ていきたいと思います。

年間8万円程度しか貯金ができない場合

年間貯金が8万円程度しかできない場合はある程度の貯金をした後に、年間8万円の小口の貯蓄型保険はお勧めできるかもしれません。

年間8万円だと、月に7000円程度なので家計への負担も大きくありません

その上で、強制的に引かれるため、自制心が少ない方でも確実にお金は貯まっていきます。また、節税効果も年間10000円程度は期待できるため、最大の節税効果を生かしつつ、最低限の老後の貯金が作れます。

返戻率が10%だった場合の年利は1.5%程度になります。(30年、返戻率10%、節税効果1万円、年間8万円積み立てたとして複利を計算した場合)

ただし30年積み立てた場合でも300万に満たない金額にしかならないため、老後資金としては中途半端なので、老後資金とは別に世界旅行に行くための資金として貯めるぐらいの使い方でしょうか。

株式投資に資産をある程度配分していて、比較的安全な資産として運用したい場合

アセットアロケーションを理解していて、株や投資信託での資産運用を行っている人で、預金ではなく比較的に安全な運用として、節税効果も加味して貯蓄型保険を使うというのはありだと思います。

少し難しい説明なので、わかりやすく説明すると、

資産を最大化するという目的であれば、期待値の高い株式投資に全額を振ればいいです。しかし、株式投資は日本やアメリカ経済全体で見たときでさえ、一年で何十パーセントも上がる時もあれば、何々ショックで株価が半分に暴落する時もあります。その平均を取って年間5%位は上がるのではないかと言われているわけです。

そのため、貯金の全額を株式投資すると、いざというときのために困ってしまうので、アセットアロケーションといって、貯金にいくら、株式にいくら、債権にいくらと資産をいくら、どこに置くかというのが大事と言われています。

ある程度投資をしたうえで、日本では国債も非常に利率が低いため、安定的な資産運用として貯蓄型保険はありだと思います。

貯蓄型保険のまとめ

貯蓄型保険は基本的にはおすすめできないこと、お勧めできる場合は2パターンで、年8万程度の少額の貯金しかできない場合か資産運用をバリバリしていて、比較的安全な資産運用をしたい場合ということを本日は書きました。

何か意見やコメントがある方は是非コメント欄に記載いただければ返信します!

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