精神科医の大塚です。今日は漢方外来の闇ということで、自由診療の漢方外来について今日は話したいと思います。
結論:保険適用外の漢方外来はお金持ちの道楽

結論から言うと一回2万円程とられる「自由診療」の漢方外来はお金持ちでない場合はお勧めできません。
精神科で診察していると、年金暮らしのおばあちゃんが一回2万円程度の自由診療の漢方外来に通っているみたいな話を結構聞きます。
漢方は保険適応で出せるので、ある程度の物はどの病院でも出せます。
そこで、こちらで同様の物を出しますよというと、独自調合なので…と言われます。
独自調合した漢方は厳密な対照実験をしたわけではないので、効能も副作用も医者や患者の気持ち次第です。自分の場合はそのようなものに自分の健康を預けたくないです。
漢方に効き目がある実感はある 多くの医師は補助として活用
漢方に書いてある効き目は古来から言われている効き目を書いてあります。歴史が長いので多くの患者が飲んできたことは安心感があります。
効果については厳密な対照実験を行っていない薬が多く、漢方は患者の症状(=証)を見ながら処方する場合が多いです。
確かに実感としては漢方にも効き目があります。しかし、あくまで一般的な薬の補助として使う場合が多いです。
保険適応ならすごく安く処方できる

例えば精神科でよく用いる抑肝散は薬価が10.9円です。また、精神科の場合は自己負担が1割にできる自立支援制度があるため一回の料金は診察代も含めて2000~3000円で済む場合が多いです。
https://kampo-ikai.jp/faq/medicine2/(漢方Q&A)
漢方外来の闇まとめ
自由診療の高額な漢方外来はお金持ちでない場合はお勧めできないことを今日は話しました。
健康のために色々できることはしたいと思うことはわかりますし、辛い症状が続くとわらをもすがりたくなる気持ちはわかります。しかし、金銭的に困窮してしまっては元も子もないので、上手くバランスをとれるといいかと思います。
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161109-OYTET50014/ がん治療に漢方は効くのか?
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