フロイトの夢の解釈、夢判断 「夢と夢解釈」を精神科医が読んだ感想

本の紹介

フロイトの夢の解釈について興味があるという方も多いのではないでしょうか?

こういう夢を見る人は潜在的にはこういう願望を持っているというのがわかればかっこいいですし、自分の夢を分析することで、自分の無意識の部分に意識が向けられると、自分と向き合うことができ、自分の根源的な欲求を意識して生きることができると思います。

今日は駆け出しの精神科医の私が、フロイトの無意識の話や夢の解釈、夢判断に精神科医として現在のところどう考えればいいのかということについて考えていきたいと思います。参考として「夢と夢判断」という書籍を元に考えていきたいと思います。

フロイトの夢解釈の特徴

定量的な実験等はない

結論からいうと、ある程度フロイトの夢の解釈や夢判断に自分の感覚として納得する部分はあるものの、定量的に判断するための科学的な実験があるわけではないので、フロイトの夢の解釈は科学的にな判断を付けられるレベルではないと思いました。

フロイトの夢解釈は古い伝承や診察した人の話などからその人の潜在的な願望を探っていくというものでした。アンケートをして、その後に夢を見てもらってこういう夢が多かったのような定量的な実験は全くなく、統計学的な論拠は全くないです。

ただ、夢の解釈の部分はある程度納得できる部分もあり、一般的な社会的な通念に基づいて、夢をある程度解釈することは可能なのかなとも思いました。

  • 男性の性器は銃や剣
  • 女性の性器や壺や家

日常生活でもこういう比喩は使いますし、実際の夢でも出てくると思います。

性道徳が今よりも厳しい 性や糞便に対する意味付けが強い

本の話題で触れる多くが性や男女関係等の物が多く、確かに性愛、性欲というのは人間の根源的な欲求ですが、そこまですべてを絡めなくてもと思いました。

昔は性道徳の規範が強く、現代より抑圧されていたため、夢という形で充足する場合が多かったのかもしれません

現代では、ネットである程度の性欲は満たせますし、ある程度話すこともおおらかな印象です。そして、仕事や娯楽も多様化していますし、夢で表現されているものは多様化していると思いました。

夢解釈は精神科医として診察に応用できるか?

フロイトの夢と夢解釈という本を読んだだけですが、精神科医として診察に応用できるかを考えてみました。

統計的な裏付けがなく、科学的な話ではないのでなかなか難しいかなというのが初めの結論です。そもそも最近は心理系の実験は再現性が低いことが問題とされていて、統計的な裏付けがあっても中々丸々信じるわけにはいかないというのが現況だと思います。

認知行動療法の一環として夢にふれることはできるかも

例えば、うつ病の方は循環気質といって、生真面目で頑張るけど融通が利かないという性格の人が多いことが知られています。

また、境界性パーソナリティーの方はスプリッティングといって人を大好きか大嫌いの二つでしか考えられないという性質があると言われています。

夢について話を進める中で、頑張りすぎなくてもいいということや極端に評価を上にしたり、下にしないほうが生きやすいということに気づかせることができるなら、夢を話題にするのはありなのかなと思いました。

催眠術や夢等の定量的なものじゃないものに振り回されないほうがいいかも

夢や催眠術等はいまだにコンセンサスを得られているものではないですし、患者さんによっては不確かな物に振り回されてしまうようになるため、あまり触れるべきではないというのが今の結論です。

フロイトの夢解釈まとめ

フロイトの夢解釈は納得できる部分はあるものの、なかなか現在の診察で応用するのは難しいかなというのが今の結論です。

何かこういう本がおすすめですとか、意見やご指摘等ありましたらお気軽にコメントください。興味はあるのですが、なかなか精神科として学ぶ教材が無くて困っています!

コメント

タイトルとURLをコピーしました